【建設業】営業所の専任技術者は主任技術者と兼任できるの?

行政書士みやぎあやな

こんにちは!
行政書士の宮城彩奈(@ayanamiyagi)です。

さとし

営業所の専任技術者は、現場の主任技術者もなれるの?

営業所の専任技術者は、営業所に常勤しなければならないため、原則現場に配置される主任技術者になることはできませんが、一定の条件下で専任技術者と主任技術者を兼任することができます。

目次

営業所専任技術者の役割とは?

営業所専任技術者の役割をおさらいしましょう。

  1. 適正な請負契約が締結されるように、技術的観点から契約内容の確認。
  2. 請負契約の適正な履行が確保されるように、現場の監理技術者・主任技術者のバックアップサポート。

役割の内容から、営業所専任技術者はその営業所に常勤し専らその職務に従事すること(=専任)が必要です。

営業所に常勤しなければならないため、営業所から離れている場所に住んでる場合や、他の営業所の技術者と兼務している場合は営業所の専任技術者としては認められません。

令和3年12月より、テレワークによる職務に従事する場合でも専任要件を満たすことを明確化しています。
ただ、テレワークの場合も、緊急時は対面での説明や現場の対応もできるように、営業所から離れている場所に住んでいる等は専任技術者として認められません。

営業所専任技術者と監理技術者等との兼務の条件は?

営業所専任技術者(以下、専任技術者)は、「営業所に常勤し、専らその職務に従事すること」とされていますが、以下の条件を満たす場合には現場監理技術者・主任技術者(以下、監理技術者等)と兼務することができます。

ただし、以下3点は、前提として3,500万円以下(建築一式工事7,000万円以下)の工事現場である必要があります。これを「非専任現場」といいます。

専任現場には専任の監理技術者等が配置されなければならないため、専任技術者は兼務することができません。

  1. その専任技術者が常勤している営業所で締結された請負工事
  2. 工事現場の職務に従事しながら、実質的に営業所の職務も従事できる程度に工事現場と営業所が近接
  3. 営業所と常時連絡を取り合える体制

非専任現場であれば、複数現場の兼務は可能です。
現場同士の距離要件はありません。(営業所とは近接している必要があります。)

「近接」の定義としては、営業所と工事現場との距離は10km以内と言われています。

専任技術者と監理技術者等の兼務の制度見直し案とは?

技術者不足が懸念されているため、現行の制度見直し案が出ています。

  • 専任技術者:専任技術者の役割と監理技術者等としての両方の役割を達成できるよう、1営業所+1専任現場の兼務可能案。※現状、営業所の専任技術者は専任現場に就くことはできません。
  • 監理技術者等:ICT機器の整備・現場同士の距離・施工体制など一定の条件のもと、2現場までの兼務可能案

専任技術者は営業所と現場が近接していなければなりませんが、監理技術者等については現場同士の距離要件はなく、監理技術者補佐を設置すれば2現場まで兼務可能です。

上記監理技術者等の制度見直し案は、監理技術者補佐を設置しなくても2現場まで兼務できるようにする見直し案です。

上記踏まえ、以下の条件案が出ています。

専任技術者の兼務条件案とは?

  • 当該営業所で締結された請負工事金額が1億円未満(建築一式は1.5億円未満)の専任現場を兼務すること。(1営業所+1専任現場)
  • 監理技術者等と営業所が常時連絡を取れる体制にあること。
  • 監理技術者等との間に、現場の状況確認と意思疎通に必要な音声・映像の送受信が可能な環境が整備されていること。
  • 現場が営業所から1日に巡回可能な範囲であること。
  • 現場に監理技術者の補助が可能な連絡要員を配置すること。
  • 工事全体の下請次数が3次以内であること。
  • 日々の施工体制が建設キャリアアップシステム等により遠隔で把握可能であること。

監理技術者等の兼務条件案とは?

  • 監理技術者等と各現場との間に、現場の状況確認と意思疎通に必要な音声・映像の送受信が可能な環境が整備されていること。
  • 現場が営業所から1日に巡回可能な範囲であること。
  • 現場に監理技術者の補助が可能な連絡要員を配置すること。
  • 工事全体の下請次数が3次以内であること。
  • 日々の施工体制が建設キャリアアップシステム等により遠隔で把握可能であること。

ついに専任技術者の営業所兼務ができるようになる!?

現行制度は、専任技術者は例外なく2以上の営業所兼務はできません。

監理技術者等の兼務の方法と同様に、WEB会議等のICT機器普及等の状況を踏まえれば、専任技術者が役割を果たしつつ、2つ以上の営業所を兼務することは可能との見方が出ています。

ただ、兼務を可能とすることで以下の懸念点があることから現状は専任技術者が監理技術者等を兼務できるまでの措置とし、今後の検討が進められます。

  • 複数の営業所兼務を無制限に可能とした場合、適正な請負契約の締結等の専任技術者本来の役割を果たせなくなるばかりか、営業所の数よりも少ない技術者数で許可を取得することが可能になり、営業所の実態と技術力が伴わず、不良・不適格業者の参入可能となる恐れ。
  • 公共工事では、県内など営業所がある業者を入札の条件としているケースが多いため、複数営業所の兼務を可能にした場合、営業所の設置が容易になり、受注競争激化を招く恐れ。

営業所専任技術者制度について(令和4年3月29日)

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