こんにちは!
行政書士の宮城彩奈(@ayanamiyagi)です。
あやなさん!
僕は今、建設業会社を経営しているのだけど、周りの同業者がどうやら自治体からお仕事を受注しているみたいなんだ。
僕もやりたいのだけど、どういった手続きが必要なの?
自治体からお仕事を受注するには、自治体のお仕事案件に対して「受注したいです」と希望を出すイメージだよ。
これを「入札」といって、その入札を参加する資格を取るために資格申請をする必要があるよ。(以下、入札参加資格)
入札というんだ、なるほど。その手続きは大変なの?
入札自体は今はほとんど「電子入札」で、入札参加資格申請も電子申請が多いよ。
官公庁・都道府県・市区町村などに分けられていて、一括申請できるところもあれば単体で申請しないといけない自治体もあるよ。
いろんなところの入札をする場合は手続きが大変になりそう。
手続きの流れが知りたいな!
今から流れを解説するね。
事前に準備するもの
入札に参加するには、以下の書類が例示になります。
- 直近の経営規模等評価結果通知書
- 法人事業税納税証明書
- 消費税及び地方消費税納税証明書
- 固定資産税納税証明書
- 法人住民税納税証明書
- ICカード
- ICカードリーダー
- 電子入札をするためのパソコン
これらの必要書類は電子申請した後に郵送します。
必要な書類は自治体ごとに違いがあり、電子申請した後の郵送書類は不要な自治体もあるので確認しましょう。
ICカードとは?
ICカードは電子入札をするために必要な「電子的な身分証」です。
もちろん個人でも法人でも取得可能で、ICカードは自治体指定の認証局が発行しているものを選びましょう。
- 日本電子認証株式会社(AOsignサービス)
- 電子認証登記所(法人認証カードサービス)
- 東北インフォメーション・システムズ株式会社(TOiNX電子入札対応認証サービス)
- 株式会社帝国データバンク(TDB電子認証サービスTypeA)
- ジャパンネット株式会社(DIACERT-PLUS)※
- 株式会社NTTネオメイト(e-ProbatioPS2)
※前回サービスが2018年4月6日で終了しているので要確認。
電子的な身分証を発行する手続きなので、発行には住民票や印鑑証明などの公的書類の準備が必要になります。
また、本人限定郵便でPINコード(パスワード)等は本人の自宅に届きますが、ICカードの受け取りを委任する事は可能です。
ICカードリーダーはICカードを差し込めるようになっていて、USB線でパソコンを繋げる機材です。認証局が提供しているものを購入する方が無難です。
電子入札で使用するパソコンは?
パソコンも電子入札とICカードが使える環境になっているパソコンが必要です。バージョンが合わなかったり容量が足りない場合は、対応したパソコンを用意する必要があるので、自治体の入札システムとICカード認証局のどちらにも事前確認します。
下表は東京都の例です。
パソコン本体 | Windows7,8.1,10 32bitまたは64bitPC/AT互換機 |
CPU | Windows7,8.1,10(Core Duo1.6Hz同等以上) |
メモリ | Windows7,8.1,10(1.0GB以上32bit,2.0GB以上64bit) |
空き容量 | Windows7,8.1,10(1ドライブの空き容量が1.0GB以上) |
ICカードドライブ | ICカード発行認証局が推奨しているICカードリーダー |
インターフェース | ICカードリーダー接続用ポート1つ以上(シリアルポート、USBポート) |
インターネット接続 | http,https,smtp接続可能 |
プリンタ | A4印刷が可能なプリンタ |
入札参加資格申請までの流れ
経営規模等結果通知書の到着
↓
ICカード発行の申請
↓
ICカード受け取り後、認証局のプログラムをインストールしてICカード登録
↓
入札参加申請
↓
郵送書類がある場合は郵送
↓
不備がなければ入札参加資格取得
ICカードの発行までの時間は認証局により違いがあるかもしれませんが、3日で対応してくれるところもあるようです。
全体的にスムーズに進めば上記の流れで2か月前後で入札参加資格が取得できると思います。
一度、資格を取ったらずっと有効?
入札参加資格申請には有効期限があって、自治体によりまちまちですが、だいたい2年が多い気がしています。
1年だったり3年だったりする場合もあります。
「定期申請」と「随時申請」があり、「定期申請」は自治体ごとに時期が決まっていて、入札資格の更新の時期が近づくと更新申請をする必要があります。
定期申請をすると入札資格が失効する期間もなくなり、スムーズに更新が可能です。
「随時申請」は「いつでも入札参加資格申請を受け付けますよ」というイメージです。
仮に定期申請の時期を逃した場合は、後から随時申請をする必要があります。随時申請した場合は入札できない期間ができてしまう可能性があるので、入札参加資格を更新する場合は定期申請の期限内に間に合うようにしましょう!
最後になっちゃったけど、入札参加資格を得るには「経営事項審査」を受審する必要があるよ。
また、自治体により許可業種も組み合わせて取得していないと入札資格が取れないものもあったりするので注意が必要だよ。(東京都は管工事と水道施設工事業など)
なるほどね〜。
仕事してると更新時期とか忘れちゃいそうだし、資格申請しようとしたら経営事項審査でミスがあったりしたら嫌だな〜…
そうだね。不安なら専門家に相談して手続きしてもらう方がいいかも。
私の事務所も手続きを扱ってるから相談してね。
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